「第8回エスコフィエ・フランス料理コンクール」結果発表

2016年8月31日(水)食糧学院 東京調理製菓専門学校において「ル・ギッド・キュリネール」の作品をテーマとして隔年に開催される「エスコフィエ・フランス料理コンクール」決勝審査が行われました。ルセット審査による予選、東西2会場での準決勝を勝ち抜いた8名で競われた最終結果をご報告します。

後援・食材協力

主催者からのディプロムを手に、左から順に2位 武智 氏、優勝 米田 氏、3位 竹末 氏

選手氏名 勤務先
優勝 米田 武史 リーガロイヤルホテル小倉
第2位 武智 大輔 (株)セルリアンタワー東急ホテル
第3位 竹末 宗弘 (株)セルリアンタワー東急ホテル

決勝大会に進んだ8名

上位3名の決勝課題作品と準決勝作品

Caneton

CanetonをVidage後、生焼け(vert-cuit)の状態にポワレする。
Suprêmesを切り取り温めておく。胴殻の骨を大ハサミで切ってケース状にする。
このCanetonのFoieと、別のCaneton1/2羽の生肉、Blanc d’oeuf 1ヶ、Foie gras cru 100gでFarce mousselineを作る。
Canetonをもとの形になるようにこのFarceを詰め、形が崩れないようにBeurreを塗った丈夫な紙の帯で巻き、鍋に蓋をして20分ゆっくりとPocher。Farceを少し残しておき、同量のPurée de foie grasを加えたものをTartelettes 8ヶに詰めSouffléと同時にPocher.皿の中央にSoufflé de Caneton,周りに、TarteletteにEscalope de Suprêmeを1枚のせたものと、Petits pois à la Française en coupe de navet 8ヶを交互に盛る。
Sauce Rouennaiseを300cc Saucièreで添える。

Petits pois à la Française en coupe de navet

Navetをくりぬき、Fond blancで煮る。
Petits pois,Laitue,Bouquet(Persil,Cerfeuil),Oignon,Beurre,Sucre,Selを鍋に入れ、この野菜を掻き回しなじませ、調理にかかるまで冷たいところに置く。煮る間際にEau大匙1杯を注ぎ入れ、弱火で蓋をしないで煮込む。
鍋を下してBouquetを除きBeurreでつなぎ、NavetにFarcir。

優勝 米田 武史氏の作品

開始30分前の料理・食材発表から、頭が真っ白になりそうなのを抑え、試行錯誤して作ったものが認めていただけて光栄です。難しい料理でしたが、どの程度火を入れるか、塩味の決め方、ソースのバランスなどはこれまでに教わってきた通りに作業しました。それが通用し、良い結果を得られたのは今まで学んできたことが間違っていなかったのかなと感謝しています。今後も古典フランス料理のおいしさを伝えていきたいですし、シェフになったばかりでこのような賞をいただいた幸運に感謝し、優勝を記念するメニューを作りたいと思います。
準決勝作品
Braisée de côte de porc farcie aux cinq épices
豚骨付き背肉のファルシを、五香粉の香るブレゼに

豚ロースの脂部分を噛みしめる時の旨味と、骨付きのまま火を入れる事の利点を生かすため、この料理を考案しました。シャリュキュトリーの調理法を随所に散りばめ、豚料理ならではの構成を目指しました。

第2位 武智 大輔氏の作品

第1回コンクールとほぼ同じテーマでしたが、同じ課題が再び出るとは予想もしませんでした。制作にあたってはファルスを慎重に作り、火入れに細心の注意をはらって、お客様にお出しする時と同様においしくお召し上がりいただくことを第一に考えました。今後は後輩の指導にも力を入れるとともに、料理勉強会などで引き続き古典フランス料理の研究を続け、今回の経験を活かしたいと思います。
準決勝作品
Côte de porc farcie braisé au jus de fruits
exotiques aux épices
エピス香るエギゾティックフルーツのジュで
ブレゼした豚背肉のファルシー

古典に学び、調理法はル・ギッド・キュリネールに基づきながらも現代風に表現しました。豚肉に相性の良いフルーティかつスパイシーなジュースでブレゼする事により豚肉のおいしさを引き出すとともに香り高く仕上げました。

第3位 竹末 宗弘 氏の作品

決勝課題については何になりそうかとずいぶん考え、鶏かもしれないと予想していました。鴨がテーマで予想が少し当たりましたが、焼き加減など、どのような状態がベストなのかがよくわからず、手探りで作業をすすめました。終わってみてもっとこうすればよかったかもしれないと思う部分もあり、後悔が残りました。大変でしたがこの経験を無駄にせず、さらに研鑽してまたチャレンジしたいと思います。
準決勝作品
Côte de porc farcie rôti au foin.caraméliser
arôme de café
牧草でロティした骨付豚背肉のファルシ
カフェ香るキャラメリゼで

エスコフィエの理念、「料理は時代とともに進化していく」を念頭に置いて、ル・ギッド・キュリネールからイメージを膨らませて自分なりに解釈し、基本を崩す事なく豚肉の旨みや風味を引き出した料理に仕上げました。
入賞者5名(50音順)
北川 拓朗氏の準決勝作品
リーガロイヤルホテル大阪

ジロール香る骨付き豚背肉のファルシ
      ソース ヴィネグルドバニュルス
Côte de porc farcie aux girolles.sauce vinaigre de banyuls

繊細な火入れが必要な豚背肉を、いかにしっとりと焼き上げられるかを考えました。フォルム重視ではなく、シンプルながらも温かみのある血の通った料理を目指しました。貴重なこの経験を後輩にも伝えたいと思います。

木村 晴悦氏の準決勝作品
ホテルニューオータニ

燻煙香るカリフラワー纏いジャンボノーを詰めた
国産豚骨付背肉のロティ ソースシャルキュティエール
Côtes de porc farcies au jambonneau en habit de chou-fleur fumé et sauce charcutière

豚背肉にすね肉の旨味を詰め、豚の脂でロティ。燻煙風味のカリフラワーピュレ、アーモンドで仕上げて、コルニッションの酸味とマスタードを効かせたソースを添えました。初挑戦でしたが、決勝進出経験者の方の仕事を拝見でき、先を読みながら手際よく処理される様子が大変勉強になりました。

髙橋 賢明氏の準決勝作品
リーガロイヤルホテル大阪

ブーダンノワールと林檎のコンフィチュールを詰めた 骨付き豚背肉のロティ ソースロベール
Rôti de côte de porc farcie avec boudin noir et confiture de pomme.sauce robert

豚背肉と相性のよい食材を合わせることで、味わい深く仕上げました。豚背肉の本来のコクや旨味を引き立て、彩りにもこだわり、新しい発想の中にも伝統的なエスコフィエの調理法に基づいた現代風料理です。

藤﨑 利男氏の準決勝作品 ディズニーアンバサダーホテル

ヌガティーヌを纏った豚骨付き背肉のファルス包み マデラソース
Côte de porc farcie habillée de nougatine.sauce madère

ファルスに豚レバーで旨みを、表面にヌガティーヌとプルーンチャツネで食感と香りのアクセントをつけ、豚肉との相性を重視したガルニチュールにし、ファルスは背脂で巻き、出た豚屑肉を無駄なく使用する構成にしました。この経験を後輩にも伝え、自分も再挑戦したいと思います。

村地 高広氏の準決勝作品
ホテルグランヴィア京都

ゴディヴォー風ムースを詰めた骨付豚ロース肉
マデラ酒のソースで
Côte de porc farcie en mousse au godiveau.sauce madère

「ル・ギッド・キュリネール」を尊重しつつ、アセゾネとキュイッソンに気を配り、複雑味のあるゴディヴォームースをファルスにし、クラシカルに仕上げ、骨付豚ロース肉を余すところなく使い切りました。

※準決勝の料理名は、フランス語表記の正確性なども含めて審査対象となるため、参加選手のルセットに従って掲載しています。

準決勝出場選手

東日本会場  後藤学園 武蔵野調理師専門学校 7月28日(木)

木村晴悦 ホテルニューオータニ東京
小林武則 ルヴェソンヴェール東京
佐藤栄介 ㈱セルリアンタワー東急ホテル
竹末宗弘 ㈱セルリアンタワー東急ホテル
武智大輔 ㈱セルリアンタワー東急ホテル
橋本禎嗣 ザ・プリンスパークタワー東京
福田伊佐央 ㈱京王プラザホテル
藤﨑利男 ディズニーアンバサダーホテル

西日本会場  辻調グループ校 エコール 辻 大阪 7月27日(水)

出野正雄 ルヴェソンヴェール・ラトゥール
川端和也 ザ・リッツ・カールトン大阪
北川拓朗 リーガロイヤルホテル大阪
米田武史 リーガロイヤルホテル大阪
髙橋賢明 リーガロイヤルホテル大阪
徳重慎一郎 城山観光ホテル
村地高広 ホテルグラヴィア京都
矢吹侑久 ディズニーアンバサダーホテル
京王プラザホテルに於いて

大庭大会会長の
開会の辞

堀田実行委員長に
よる挨拶

鎌田審査委員長に
よるコンクール総評

京王プラザホテル
のシェフがお客様
をお出迎え

決勝進出者、大会会長、審査委員長、実行委員長、実行副委員長、実行委員、審査員他、関係者一同

ご協賛企業の皆様
大庭大会会長より
ディプロムの授与
中尾アルミ製作所
代表取締役社長中尾義明様
より優勝カップ贈呈
文部科学省
佐藤秀雄様
Sopexa Japon
(フランス食品振興会)
シャルル・デュラン様
表彰式

上柿元副会長による
乾杯の発声

豪華ブッフェ

挨拶をする米田氏

●協賛金ご提供団体 (敬称略 50音順)

・浅野 和夫 名誉会長 ・Sopexa Japon ㈱ ・服部栄養専門学校
・㈱アマイ ・タカナシ販売㈱ ・フランス料理博物館
・出水商事㈱ ・辻調理師専門学校 ・㈱富士物産
・㈱イメックス ・㈱帝国ホテル ・㈱フェルミエ
・㈱牛長 ・㈱トーホーフードサービス ・㈱フジマック
・㈱エフ・エム・アイ ・㈱東急ホテルズ ・ホンマ科学㈱
・㈱オフィス・カミーユ ・トックブランシュ三鞍の山荘今井相談役 ・㈲ボワ・エ・デュポン木場会員
・㈱荻野屋 ・東京調理製菓専門学校 ・㈱マツヤ
・㈱ホテルオークラ東京 ・㈱中尾アルミ製作所 ・㈱マルキ
・大塚食品㈱ ・中沢乳業㈱ ・㈱マンジュトゥー
・京都調理師専門学校 ・㈱ニュー・オータニ ・㈱三井
・キユーピー㈱ ・日本リカー㈱ ・武蔵野調理師専門学校
・北日本カレッジ ・日仏料理協会 ・㈲ムッシュ藤田 名誉理事
  北日本ハイテクニカル   ・日進畜産工業㈱ ・㈲安富商店
  クッキングカレッジ ・ネスレネスプレッソ㈱ ・UCC上島珈琲㈱
・㈱ギャバン ・㈱ノムラ ・㈱リーフル
・㈱グローバルフィッシュ ・㈱ノリタケカンパニーリミテド ・リゾートトラスト㈱
・㈱定松 ・㈱八芳園 ・㈱ロイヤルホテル
・㈲神内ファーム21 ・伯方塩業㈱

 ご協力、ありがとうございました。お陰様で素晴らしいコンクールができました。業界や後輩たちの今後の発展に大いに寄与したと思っています。
今後も第9回、10回と続けて行きます。かわらぬご援助をお願いします。

応募者

今回の第8回エスコフィエ・フランス料理コンクールには、88名の方のご応募がありました。
応募者の皆様、誠にありがとうございました。

審査委員(敬称略 50音順)
●予選
(フランス語審査) 芦川 由美子
(書類審査)
赤見 雅宣 横浜ベイシェラトン・ホテル&タワーズ 洋食料理長
池田 順之 ホテルオークラ東京 洋食調理部長洋食調理総料理長
伊藤 文彰 ルヴェ ソン ヴェール東京 代表取締役
加賀 和広 藤田観光 執行役員総料理長
小山 英勝 ストラスブール シェフ・パトロン
斉藤 哲二 浜松町東京會舘 調理長
佐藤 進一 京王プラザホテル八王子 総料理長
佐藤 佳行 ホテルモントレ 取締役総料理長
曽我部 俊典 横浜ベイホテル東急 総料理長
高橋 義幸 帝国ホテル 調理部 部長
中宇祢 満也 浦和ロイヤルパインズホテル 総料理長 兼 副総支配人
西口 章二 ホテルニューオータニ 西洋料理 料理長
●準決勝 東日本
(食味審査)
鎌田 昭男 東京ドームホテル 専務取締役総料理長
赤見 雅宣 横浜ベイシェラトン・ホテル&タワーズ 洋食料理長
井田 仲弘 ホテルメトロポリタン 取締役総料理長
新明 武司 ホテルオークラ東京 洋食調理二課副課長
加賀 和広 藤田観光 執行役員総料理長
小山 英勝 ストラスブール シェフ・パトロン
斉藤 哲二 浜松町東京會舘 調理長
佐藤 佳行 ホテルモントレ 取締役総料理長
高橋 義幸  帝国ホテル 調理部 部長
中宇祢 満也 浦和ロイヤルパインズホテル 総料理長 兼 副総支配人
松山 昌樹 ロイヤルパークホテル 調理部長
(実技審査)
甲斐 政己 ハイヤットリージェンシー 副総料理長
田中 彰伯 レ・クリスタリーヌ 代表取締役
(デクパージュ)
小川 次郎 ヒルトン成田 料理長
河野 浩二 明治記念館調理室 料理長
竹下 公平 浦和ロイヤルパインズホテル シェフ
山口 善弘 如水会館レストラン ジュピター 調理長
大野 貴史 銀行倶楽部 調理長
●準決勝 西日本
(食味審査)
鎌田 雅之 京都タワーホテル 調理部料理長
岸本 貴彦 神戸ポートピアホテル 取締役調理部長総料理長
久保 康志 阪急阪神ホテルズ 大阪新阪急ホテル 統括シェフ
小山 幸広 グランドプリンスホテル京都(兼) 総料理長
びわ湖大津プリンスホテル
佐々木 康二 レストラン プレスキル シェフ
佐野 文彦 大津プリンスホテル 料理長
永井 明 帝国ホテル大阪 大阪料理長
中田 肇 ホテルオークラ神戸 取締役総料理長
山口 浩 神戸北野ホテル 総料理長 兼 総支配人
矢間 雄二 ホテルモントレグラスミア大阪 執行役員総料理長
(実技審査)
古俣 勝 辻調理師専門学校 西洋料理教授
中田 淑一 辻調理師専門学校 西洋料理教授
(デクパージュ)
小山田 俊治 阪急阪神ホテルズ 宝塚ホテル 統括シェフ
喜多 一登 ヒルトン大阪 料飲部キッチン ガルドマンジェ
高橋 那 神戸ポートピアホテル レストラン トランテアン
太田 高広 ニュー・オータニ 西洋料理バンケット統括料理長
エコール辻の皆様
●決勝
(食味審査)
鎌田 昭男 東京ドームホテル 専務取締役総料理長
伊佐 武二 オフィイスI・S・A 代表
上柿元 勝 カミ―ユ シェフ・パトロン
佐藤 伸二 ジェイアール西日本開発 常務取締役総料理長
下屋 義晴 らくらダイニング 調理エグゼクティブアドバイザー
善養寺 明 京都ホテルオークラ 取締役総料理長
柘植 末利 東京調理製菓専門学校 校長
中村 善二 仙台国際ホテル 取締役総料理長
福田 順彦 セルリアンタワー東急ホテル 総料理長 兼 副総支配人
森  繁夫 名古屋観光ホテル 常務取締役総料理長
(実技審査)
大江 廣嗣 KKRホテル札幌 総料理長
小石 幸一郎 ANAクラウンプラザホテル金沢 洋食料理長
坂本 憲治 福岡サンパレスホテル&ホール 総料理長
(デクパージュ)
吉本 憲治 ホテルインターコンチネンタル東京ベイ 料理長
牧野 真治 東京會舘レストランレインボー 料理長
竹下 公平 浦和ロイヤルパインズホテル シェフ
時田 啓一 品川プリンスホテル 洋食宴会調理課1リーダー
山口 善弘 如水会館レストラン ジュピター 調理長
コンクール実行委員
(大会会長)
大庭 巌 ホテルオークラ東京 名誉総料理長
(審査委員長)
鎌田 昭男 東京ドームホテル 専務取締役総料理長
(実行委員長)
堀田 大 マンジュトゥー 代表取締役
(実行副委員長)
大溝 隆夫 フランス料理ボルドー 代表取締役料理長
(実行委員・コンクール委員)
市川 博史 京王プラザホテル 取締役総料理長
太田 高広 ニュー・オータニ 西洋料理バンケット統括料理長
太田 昌利 ロイヤルホテル 執行役員 リーガロイヤルホテル
グループ統括総料理長兼リーガ
ロイヤルホテル大阪総料理長
鈴木 房雄 ザ・プリンスさくらタワー東京
グランドプリンスホテル高輪 総料理長
グランドプリンスホテル新高輪
本多 功禰 辻調理師専門学校 技術顧問
能勢 洋 帝国ホテル 東京国際フォーラム部 調理課長