フランス料理の発展・普及を目指す活動
フランス料理の発展・普及のため、料理講習会や貴重な料理書・資料の収集保存を始め、様々な活動を行っています。
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- 2019年の晩餐会
令和元年度 一般社団法人日本エスコフィエ協会
ディシプル章授与式・総会・晩餐会
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晩餐会
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開式の辞
ご来賓の皆様、会員の皆様、本日はご多用中にも拘らず、また遠路お越しの方もある中、日本エスコフィエ協会の総会・晩餐会に多数お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
先ほど、令和元年初めての総会が無事終了したことをご報告申し上げます。総会では、公益目的支出計画の実施完了、昨年度の収支決算、会員推移状況の報告および3月後半から10月末までの活動計画説明を行いました。
国際ヤングシェフコンクールへの参加、協会主催の「エピキュロスの晩餐会」等の今後の活動について理解と協力を要請し、大切なお願いとさせて頂きました。
本日は、ミシェル・エスコフィエ氏に貴重なお話を伺うことができました。私自身が印象に残った言葉を、講演会に参加できなかった皆様に是非お伝えしたいと思います。ミッシェル氏曰く「大変興味深いことに、曽祖父の著作を読み直すと、現代に書かれた書籍なのではないかと思えてしまうくだりが多数あります。例えば、若い料理人を育てる大切さや、料理、レシピだけでなく、調理場で働く環境の目まぐるしい変化についての苦しさも吐露しています。」「既に90年も前に書き残した曾祖父の言葉は、どれをとっても現代に相通じます。エスコフィエの科学・テクノロジー・マーケティング・厨房の改革への関心などは非常に現代的な問題であり、彼の言葉を読み解けば解くほど、素晴しい料理とは伝統の改革ではなく、伝統を新たな方向へ導くもの、すなわち進化させることであるとの理解に至ります。」と優しい目でゆっくりとお話しくださいました。協会員にはとても大きなお土産を頂いたと思います。
さてサプライズとしてミシェル氏からメッセージです。ディシプル会員は協会のバッジを見せることで、南仏ヴィルヌーヴ=ルベにあるエスコフィエ美術館の入館料を無料にしていただけるという大変嬉しいご提案もいただきました。
師エスコフィエの忘れてはならない大切な言葉、そしてその子孫であるミシェル氏の貴重なメッセージを胸に、令和元年の晩餐会を開会したいと思います。本日は誠にありがとうございます。ニコラ・サル会長からの
ビデオメッセージご紹介「どうして日本だけが参加しないのか?」3月のボルドー国際大会で、国際エスコフィエ協会会長ニコラ・サル氏および多くの理事、他支部会長からも強く要請されたのが、若いシェフ向けコンクールへの日本支部のエントリーでした。世界で全6支部ある内、日本支部はアジア代表ということで他国との決戦なし、日本国内の選考のみで代表を1名送る権利を持っています。「若き料理人の人材育成」は私たち組織の最も重要な課題であり、この貴重な枠を活用しぜひ日本のフランス料理界を活性化させてほしい、との想いも込め、サル会長より下記メッセージを頂戴いたしました。
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乾杯発声
本年の総会は御来賓、全国各地から出席した会員の皆様、さらに私たちが師と仰ぐオーギュスト・エスコフィエ氏の曽孫ミシェル・エスコフィエ氏にご臨席をいただき、記念すべき総会でした。協会も福田会長のもと、時代とともに若い理事が加わり、それぞれの事業活動を活発に進めています。フランスの国際総会にも積極的に出席され、フランス、諸外国との国際交流を深めています。来年は日本でオリンピック、パラリンピックが開催されます。協会、会員の皆様も大いに活躍されることを願っています。まもなく50周年を迎える日本エスコフィエ協会ののますますの発展とご臨席の皆様のご健勝をお祈りして乾杯いたします。ヴォトル サンテでご唱和をお願いします。
à votre santé -
来賓挨拶
Monsieur le Président des Disciples d’Escoffier, M Fukuda
Mesdames, Messieurs,
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Je tenais d’abord à vous présenter les excuses de Monsieur l’Ambassadeur de France qui ne peut pas être parmi vous ce soir. Il aurait souhaité rendre hommage à Auguste ESCOFFIER présenté comme « roi des cuisiniers et cuisinier des rois », qui a modernisé et codifié la cuisine française et l’a fait rayonner internationalement. Plus de 80 ans après sa disparition, l’influence d’Auguste ESCOFFIER demeure en grande partie grâce à vous, ses disciples, mais aussi grâce à la présence de l’arrière-petit-fils de Auguste Escoffier, Monsieur Michel Escoffier qui est ici avec nous ce soir.
Le disciple, c’est celui qui suit l’enseignement d’un maître ou perpétue l’esprit d’un maître. L’Esprit « Escoffier », c’est la transmission des connaissances, le respect de la culture et de l’évolution perpétuelle de la cuisine. Vous continuez à faire vivre cet « esprit » par vos actions de formation, de promotion de la gastronomie mais aussi vos actions caritatives au service de la société.
La gastronomie et les chefs cuisiniers ont fait beaucoup pour renforcer le lien privilégié et d’amitié qui unit les Français et les Japonais.Auguste ESCOFFIER a aussi écrit « La bonne cuisine est la base du véritable bonheur ». En parlant de « bonheur » Auguste ESCOFFIER voulait nous faire comprendre toute l’importance qu’il donnait à l’art culinaire.
En France comme au japon, on attache une grande importance au fait d’être bien ensemble, à l’harmonie entre l’être humain et les productions de la nature.
Merci à vous, les disciples d’ESCOFFIER de nous permettre ce soir à partager ensemble un moment de bonheur.
Bonne soirée à tous.サビーヌ・オフェレール氏 挨拶 概要 エスコフィエ協会 福田会長様、ご臨席の皆様。先ず始めに、本日フランス大使がこの晩餐会に出席できなかった事をお詫び申し上げます。フランス大使は『王様の料理人にして料理人の王様』と世間に評されるAuguste Escoffier氏に対し、尊敬の念を捧げております。Auguste Escoffier氏は、フランス料理の現代化と体系化に尽力し、さらにそれを国際的に広めました。彼の没後すでに80年以上の歳月が経過しましたが、皆様方、ディシプルたち、そしてまた今夕、ここに我々と同席されている、Auguste Escoffier氏の曾孫である、Michel Escoffier氏の存在で、彼の影響力は、今尚、大きなものがあります。Le disciple、それは師匠の指導に従い、且つ師匠のエスプリを不滅にする人です。『Escoffier』のエスプリとは、それは、知識の伝承、文化の尊重、そして料理の恒久的発展を意味します。皆様の意欲的な活動、美食の普及、そして同時に、社会奉仕に資する皆様の慈善的な活動が、このエスプリを、生かし続ける事になりましょう。美食法と、シェフ達は、フランスと日本の間の、特別な絆と、友好関係を強めるために多くの事をしてきました。Auguste Escoffier氏はまた、「おいしい料理は真の幸福の源」と書き記しています。Auguste Escoffier氏は『幸福』について語るなかで、料理法の重要性を我々に知らしめたかったのだと思います。日本と同様にフランスでも、人間と自然の生産物との一体化と調和を非常に重要視しています。皆様方 Escoffierのお弟子さんたちのお蔭で、今晩幸せなひと時を共有させて頂けること、感謝いたします。皆様、この素晴らしい夕べをありがとうございます。
晩餐会メニュー
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辻調理師専門学校技術顧問の本多功禰理事のナビゲートとともに、福田総料理長からご挨拶とメニューの紹介がありました。
アミューズはウォッカとの相性を考えキャヴィアを選びました。「パテ・アン・クルート ガストロノーム」は豚の肩と腿の肉、新鮮なレバーを使用しています。さらにフォワグラ、鶏の白レバーを使用し、モリーユとタイムを多目に加え、キャトルエピスの中で、マリネしました。いつの間にか食べてしまう、そんなパテを目指しています。「プロヴァンス風スープ 鰈のクネル添え」は、極力バターやクリームは控え、プロヴァンスのオリーブオイルを使用しています。鰈は千葉県産です。磯魚でスープ・ド・ポワソンを作り、ひよこ豆、パスタを加え鰈のムースを添えました。明日も食べたいと思うような軽やかなプロヴァンス料理を目指した一品です。「シャラン産鴨のロースト さくらんぼ添え」はさくらんぼをローストし、キルシュワッサーで、種が入ったまま過熱しています。ソースはクラシックなビガラードベースです。今日はお好みに応じてサービスさせていただきますので、美味しいパンと一緒に召し上がってほしいと思います。「フランス産熟成フロマージュ」はラベンダー風味のビュイソンとコンテです。コンテは18ヵ月のコンテを使用しています。その二種類をコンポートと一緒に召し上がっていただければと思います。最後に、「ペーシュ“メルバ”ヌーベルバージョン」の説明です。その生い立ちを考えた中で非常にヘルシーでもありながら、メルバさんがここに天国から降りてこられても「まあ、美味しそう」と言っていただけるようなピーチメルバを目指して作りました。