フランス料理の発展・普及を目指す活動
フランス料理の発展・普及のため、料理講習会や貴重な料理書・資料の収集保存を始め、様々な活動を行っています。
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- 2023年の晩餐会
2023年度 一般社団法人 日本エスコフィエ協会
ディシプル章授与式・総会・晩餐会
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晩餐会
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開式の辞
本日はご多忙中にも関わらずお集まりいただきありがとうございます。去年のヤングシェフコンクールは博多の池田シェフが健闘されました。今後はヤングシェフコンクールに集中し世界に立ち向かっていこうとしています。嬉しいニュースもございました。3月の第72回プロスペール・モンタニエ国際料理コンクールでホテルニュー長崎の鈴木智宏シェフが見事に優勝。
また2022年11月に会員の関谷 健一朗さんが日本人として初めてM.O.F.を受章しています。2019年度にルノー・オージエシェフが日本在住のシェフとしてM.O.F.に選ばれましたが、国境の壁、文化の壁を超えて日本人が受章することは難しいと考えていました。日本のフランス料理界の高いレベルに注目が集まっています。先日は国際本部のクリスチャン・ウリーヌが来日し、副会長の皆様も交えて会談しました。海外渡航が簡単ではない時代にホテルリッツで秋山徳三さんがエスコフィエ師の教えを受けたのを嚆矢としていろいろな方々の尽力で日本のフランス料理の礎が築かれ、日本とフランスは幅広く交流し、支え合ってきました。そうした歴史を踏まえ、会費値上げに関して、24年以降は世界基準に沿って3段階に分けて実施することで了承をいただきました。また、25年の大阪万博におけるパビリオン出展協力、26年以降のヤングシェフコンクール経費の国際本部負担なども話し合いました。
今後も定期的に確認を取りながら進める所存です。リーガロイヤルホテルの皆様によるコロナ対策などを含めた優れたクオリティコントロールのもとで晩餐会が行われるのは素晴らしいことです。太田総料理長が渾身の力を込めた料理ともに楽しいお時間をお過ごしください。 -
来賓挨拶
日本エスコフィエ協会の総会・晩餐会開催、および新ディシプル誕生心よりお慶び申し上げます。本日はお招きにあずかり、たくさんの友人のお顔をここで拝見できましたことを大変嬉しく思います。アートやスポーツが言葉の垣根を超えて人々をつなぐように、ガストロノミーもまた人間関係の構築に欠かせない大切な文化であり芸術です。エスコフィエの料理はフランス美食文化の素晴らしい遺産であり、彼がフランス料理の技術を集大成し、普遍的な基礎を伝える書籍を製作したことによりフランス料理はこのように発展することができたのです。
一昨日、熊本の天草に行き、市長に誘われて小さなフランス料理レストランに行きました。テクニックなどは、間違いなくフランス料理ですが、例えば味噌と柚子をミックスしたソースなどフランスの料理のテクニックを用いながら天草の食材を使っています。こうしたことができるのはエスコフィエのおかげであり、フランス料理が世界へ広がったのは彼の功績であり素晴らしいことです。
今、フランス料理には様々な課題があります。まず持続可能な食、そして健康にいいこと、さらにフードロスなどについて考えなければなりません。それらは一つ一つよく考えることで対処できます。フランスと日本は一緒に協力してきた長い伝統があり、大変高いレベルに到達しています。先ほど会長のお話に出ましたM.O.F.受章、本当におめでとうございます。そして今年、「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」でも日本チームが優勝しました。これらを見てもやはりフランスと日本は非常に大切な二つの国です。一緒にいろんな課題に取組み、これから未来を作ることができると私は考えています。簡単ではございますがこれで私の挨拶とさせていただきます。 -
乾杯発声
協会相談役・辻󠄀 芳樹様による乾杯のご発声をいただきました。
晩餐会メニュー
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リーガロイヤルホテル(大阪)の太田昌利総料理長からご挨拶とメニューの紹介がありました。
大阪開催は19年ぶりということで大変緊張しております。大阪は万博などを控えこれから盛り上がって行こうとしています。そこで大阪らしさを味わっていただこうと思い、大阪の要素を盛り込んだメニューとしました。オードヴルは優しく火入れした鰆にキャヴィアとピスタチオのソースを添えました。2つ目のオマールとフォワグラのフリカッセは私のスペシャリテです。3つ目は私がフランスで働いていた3ッ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」のスペシャリテ「スズキのマリニエール風」を大阪湾のスズキで作りました。次の鴨のロティには河内鴨を、サラダには泉州水茄子を使用。デセールはヴェルヴェーヌのムースと「なにわ特産品」にも指定されている大阪産デラウェアをコンポートにしました。どうぞ最後までお楽しみください。