「温故知新」、「環境」の2つをテーマに | |
株式会社ホテルオークラ東京、中田肇洋食調理総料理長よりご挨拶とメニューの説明がされました。 初代会長であり協会創設者小野正吉名誉総料理長の13回忌の年にあたる今回の晩餐会は小野ムッシュが得意とした思い出深い料理など、日本エスコフィエ協会晩餐会ならではの、趣向を凝らしたメニューが披露されました。 キャビア、フォア・グラ、トリュフなどの輸入食材を一切使わず、メインディッシュに用意された北海道・標津のアニョをはじめ、粉からバターオイルに至るまで、日本全国から国産の素材が集められ、この晩餐会のために多くの生産者の方、フードビジネスに関わる方達の尽力が感じられました。その他、社会的な問題であるフードマイレージ、食の安全性、食料自給率の向上にも配慮の行き届いたメニューは、協会のこれからの活動にも通じるコンセプトが感じられるものでした。 |
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晩餐会に先立ち、浅野和夫会長によりご来賓の方々や1年ぶりに会した会員に向けて挨拶が述べられました。
(社)日本エスコフィエ協会
会長 浅野 和夫
昨年、劔持前会長が健康上の理由により、退任され、後任として、不肖、私が後を継ぐことになりました。非常に職の重さを痛感しております。協会が創立以来、使命として参りましたフランス料理の継承・発展、料理人の人材育成、料理を通じた社会貢献を歴代の会長は継承してこられました。私も後を継いで協会の発展に尽くして参ります。
昨年12月、法人について法令の改正がありました。当初公益法人を目指しておりましたが、公益法人化のリスクを考え、一般社団法人に向けて、準備を進めてまいります。
また本年2月にエスコフィエ協会世界連盟総会、エスコフィエ料理コンクール世界大会がスイス、ジュネーブに於いて同時に開催されました。エスコフィエの料理を継承した日本のフランス料理の技術は、審査員から高い評価を受けたと聞いております。今後も料理人の人材育成のためにこの活動を継続していく所存でございます。
その他、フランス料理用語辞典を中国版で出版いたしましたが北京、上海などのホテル、レストランに於いてフランス料理に従事する料理人の方々に大変喜ばれ、中国の各関係団体より、感謝状をいただききました。
まだまだ景気は大変な状況が続くかと思いますが、会員の皆様とともに協会も乗り切って行かなければと思っております。ご来賓の皆様、全国会員の皆様のご健勝とますますのご活躍をお祈りしまして、開会の挨拶といたします。
当日、フランス出張のためご出席のかなわなかったフランス経済公使ルイ=ミシェル・モリス様よりいただいたメッセージを株式会社石川インターナショナルのアンヌ・マリーさんに、ご代読いただきました。
経済部公使 ルイ=ミシェル・モリス氏からのメッセージ
《会場の日本エスコフィエ協会会員皆様へ》
大使は不在のためこの晩餐会に出席できないことを大変に残念に思っております。ガストロノミーがこのフランスと日本の二つの国を結ぶ、この上なく重要な絆であると思うだけになおさら残念に思っています。「料理人の王であり、王の料理人」と呼ばれたオーギュスト・エスコフィエ、このガストロノミーの世界の偉大な人物の記憶は、文化と料理において豊かな伝統をもつこの日本において大きな影響をもたらしました。皆様の集まりが明白にこれを表しています。ガストロノミーは尽きる事のない喜びであり交流であり、我われ二つの国を結びつける最も大きな役割を果たしています。このことはオーギュスト・エスコフィエのメモリーを大切にすることになっております。何故なら、彼はフランス料理を世界中に広めることを彼の使命としていたからです。そして日本において最も大事なことは、フランスらしさの象徴であるフランス流と呼ばれる人生観や共生の精神を通して、日本の友人である皆様方は我われの文化や理想のよき理解者であるということです。
フランスのガストロノミーの発展と、イメージを広げることに日夜努力をされている本日お集まりの皆様、そして協会の全ての会員の皆様にお礼を述べたいと思います。
ありがとうございます。
皆様の素敵な晩餐会になることを祈ります。
フランス 経済公使
ルイ=ミシェル・モリス

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