![平成27年度 一般社団法人日本エスコフィエ協会 総会晩餐会](../../img/02active/01development/2015/ttl_dinner.png)
グランドプリンスホテル新高輪「飛天」において開催された晩餐会は駐日フランス大使ティエリー・ダナ氏にもご臨席いただき、伝統を重んじたメニューを総勢195名のサーヴィスが提供する華やかなものとなりました。
![一般社団法人日本エスコフィエ協会 晩餐会](../../img/02active/01development/2015/pic_dinner_top.jpg)
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世界連盟、各支部と協力してグローバルな人材を育成
平成27年度の総会にあたり、協会よりご挨拶を申し上げます。フランス大使閣下ティエリー・ダナ氏、また先ほどご講演をいただきました田中康夫先生にご同席いただき感謝を申し上げます。さて昨年の11月に「メゾン・オノ ミュージアム」がプレオープンしました。協会にとりまして何よりも喜ばしい事であります。料理と同じく時代も大きく変わってきました。しかし、メゾン・オノに変わらぬ関心とご協力をいただいた村上、古谷両会長を始め剣持、浅野会長、日本エスコフィエ協会の皆様、また退会された会員の皆様にも厚く御礼を申し上げます。有り難うございました。小野会長が思い描いたメゾン・オノの夢のすべてを私たちの時代に実現する事はできないかもしれませんが、私たちがこの会に入会した時と同じように、明日はまた新しい会員が時代の要求に応えてくれると期待しています。中国のフォンタナ会長は我々の師であるエスコフィエについてサービスの簡素化、料理の階級化、生活に困っている人々への支援、広い理解力、反省することを受け入れる姿勢など、新たな物を取り入れた、と話しております。なぜ反省なのでしょうか? それは彼が自らの手引書を18年間で4回作成したことに表れています。ここに手引書が永遠不滅とする理由が有るとは思いません。現在までこのガイドラインを変えることに成功した者がいないことが理由でしょう。これらの疑問に、10年、20年、30年後のエスコフィエ協会のヴィジョンはどうなるのでしょうか? このままでは、博物館の品々の様に、私たちも古くて役に立たない物になってしまいますからお互いが知り合う方法を学び、関係を強化しましょう。世界本部の世界連盟総会、アジアやスイスの各支部と共通の活動を行い、職務遂行に必要なあらゆる支援を行わなければなりません。時を経て、現在人々の記憶に残っているのは師の想像力ではないでしょうか。
2020年には東京オリンピック、パラリンピックが開催されますが料理業界におきましても我が国の将来を担う人材の育成が急務です。若者の海外留学を促進させ業界全体で取り組むことにより大きな成果が期待できます。この五輪が新しい日本の創造の機会と思います。それゆえ、育成と強化はアスリートだけではありません。洗練された趣味の良いフランス料理に魅せられた皆様にこの現状を打破していただき、将来の業界を支えるグローバルな人材を育成していただきたい。
終わりに臨み、本日の総会に何かとご尽力をいただいた株式会社プリンスホテルの武井専務執行役員に御礼を申し上げ式辞とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
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日本エスコフィエ協会総会開催まことにおめでとうございます。お招きいただきありがとうございます。フランス料理とワインは切っても切れない深い関係にあります。貴協会の反映が我々の反映につながると考えております。今後とも末長いお付き合いをお願いいたします。本日はフランス大使閣下を始め多くの皆様がご来席のところ、乾杯の発声をさせていただけますことを心より感謝いたします。皆様方のご健勝と日本エスコフィエ協会のさらなる発展を記念して乾杯したいと思います。おめでとうございます。
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株式会社プリンスホテル執行役員 ザ・プリンスさくらタワー東京
グランドプリンスホテル高輪・新高輪 総料理長 伊藤 俊幸
総会・晩餐会にあたりまして、「ル・ギッド・キュリネール」を基本とし、長年プリンスホテルのフランス料理に影響を与えてくださったアンドレ・チボームッシュ、3回に渡り招聘フェアのためにいらしていただいた「ホテル・リッツ・パリ」のギィ・ルゲムッシュなどの料理を参考に「高輪の伝統」をテーマとしてメニューを作成しました。
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1.アミューズ
毛蟹、キャロット、セロリ、ズッキーニ、アネットなどをレムラードで合わせました。上にラディッシュ、ピマン・デスプレットを飾り、まわりにレモン風味のソースを添えています。 -
2.冷たいオードヴル
湯引きした本鮪とポテトをアンショワで調味し、チコリ、マーシュ、いんげんを添えてニソワーズの具材を彩りよく飾りつけました。 -
3.温かいオードヴル
フランス産鴨のフォワ・グラをベネズエラのトンカ豆風味のクリーム・ブリュレに仕上げ、フォワ・グラのポワレ、リンゴのバトネ、ヴェルベーヌのフリットを添えています。 -
4.スープ
ノルマンディ産のムール貝のクリームスープ。ムール貝、トリ貝、小柱、笠子、そして風味づけにカルヴァドスを添えました。 -
5.魚料理
魚料理はブルターニュ産オマールをフランス産白アスパラガスの上にメダイヨンにして盛り付けました。オマールの腕と爪の身をオマールのファルスと合わせてパート・フィロで包んだもの、オマールのファルスを詰めた旬のモリュ、空豆を添えました。 -
6.肉料理
ビュルゴー家のシャラン鴨の肉をロティしました。鴨のもも肉をミンチにしてナッツ類をまぶしたクロケット、フルール・ド・クールジェットに茄子のキャヴィア仕立てを詰めたもの、パプリカのムースリーヌを添えています。ソースは古典的なルアネーズです。 -
7.フロマージュ
バスク地方の羊のチーズ、オッソイラティをクリームとミルクで煮とかしてセルクルに流して固め、スリーズ・ノワールのコンフィチュールをのせて、マイクロリーフのサラダを添えました。 -
8.テザート
1つ目は極めて貴重な品種のクリオロ種のカカオを使ったガトー・ショコラです。その上に宮崎産マンゴーとフランボワーズを飾りました。もう一点はグラン・マルニエに漬け込んだフィグのセックをヴァニラアイスクリームに加え、赤ワインに漬けたセミドライフルーツのナッツ類とコーヒー風味の薄いシートを飾りました。 -
9.ミニャルディーズ
ビスタチオのフィナンシェ、甘夏のパート・ド・フリュイ、ごまのダンテルをすべてピンチョ仕立てにしました。
![Carte des Vins](../../img/02active/01development/2015/pic_dinner_menu_bottom.png)