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フランス料理勉強会

第12回/2010年2月4日 第2回研究発表講習会「後世に伝えたいフランス料理の原点」

2010年2月4日 於 宇都宮文星短期大学

主催: 社団法人 日本エスコフィエ協会
協力: 学校法人宇都宮学園 宇都宮文星短期大学
講師: フランス料理勉強会実行委員  
  中田淑一
  能勢洋
  久保康志
  佐々田京



1部 浅野和夫氏に学んだ日本のフランス料理の草創「マキシム・ド・パリ」の料理

2部 フランス料理の伝道師サリー・ワイルの教えを受けた水口多喜男氏の
    「ソース・ベシャメル」

3部 「L e G u i d e C u l i n a i r e(ル ギード キュリネール)」より白いラグーの基本 
    「鶏のフリカッセ」

※内容は第1回目と同様。詳細は2009年4月発行の「エスコフィエ通信43号」に  掲載されています。

文星短大の井上教授(日本エスコフィエ協会副会長)
挨拶をする宇都宮文星短期大学の上野孝子理事長
試食料理に合わせてパンを焼いて下さった文星短大の野澤先生
文星短大の井上教授
(日本エスコフィエ協会副会長)
挨拶をする宇都宮文星短期
大学の上野孝子理事長
試食料理に合わせてパンを焼い て下さった文星短大の野澤先生

ライン

昨年2月、大阪・あべの辻調理師専門学校で開催した「第1回研究発表講習会」に続き、今 年2月4日、賛助会員である宇都宮文星短期大学(栃木県)にて2回目の研究発表講習会を 開催した。 参加者の年齢層は10代から50代と幅広く、県内の会員を始め、学生、教員、ホテル従業員、 和食料理人、料理愛好家ら約90名が2時間半におよぶデモンストレーションに視線を注 いだ。 20代の料理人は「あれだけのバターを使ったソール・アルベールのソースが、想像以上 にあっさりしていて驚いた」と語った。若い人たちにとっては、日本にマキシム・ド・パ リが誕生した頃の時代背景や食材事情など、初めて知ることが多かったようだ。


デモンストレーションを熱心に見つめる参加者 フリカッセ・ド・プレの試食をする参加者 ソール・アルベールのデモンストレーション
デモンストレーションを
熱心に見つめる参加者
フリカッセ・ド・プレの試食をする
参加者
ソール・アルベールの
デモンストレーション

ソース・ベシャメルの試食では、A:澄ましバターと強力粉、B:バターと強力粉、 C:バターと薄力粉の3パターンを参加者に食べ比べてもらった。 3パターンのソースの違いに多くの人が驚いた。県内のホテル勤務の男性(50代)のアンケートには 「今はもうベシャメル・ソースをホテルで作っていないので、若い部下に見せたくて連れてきた」と書かれていた。 ブール・クラリフィエを使ったソース・ベシャメルの味は、若い人たちの記憶にもしっかり残るだろう。


フリカッセ・ド・プレの試食 3パターンのソース・ベシャメルの試食
フリカッセ・ド・プレの試食 3パターンのソース・ベシャメルの試食

フリカッセ・ド・プレ ソール・アルベール
フリカッセ・ド・プレ ソール・アルベール

フリカッセ・ド・プレのデモンストレーションでは、鶏を、脂を落としながらじっくりと 焼き(レディールr a i d i r/仏語)肉の旨みを十分に引き出した。「以前に勉強会でこの料 理を検証した時に、白いソースということにとらわれて、あえて鶏肉(ブレス鶏)に焼き 色をつけずに調理したところ、肉も硬く美味しく仕上がらなかったが、鶏をじっくりと 焼いてみたところ見事に問題は解決。焼き色がソースの色に影響を及ぼすこともなか った。」という講師の話に参加者は熱心に耳を傾けていた。「フリカッセそのものがよく わかった」とプロの料理人から感想が寄せられた。講習終了後、「家庭でベシャメル・ソ ース作る場合の、布濾しを一人でやる方法を教えてください」、「帝国ホテルのシェフの 一日を教えてください」など、参加者から質問が飛んだ。司会と講師のやりとりに会場 から笑い声が上がり、終始和やかな雰囲気で幕を閉じた。



上野理事長、井上教授、講師、協力スタッフ、先生、学生の皆さん
上野理事長、井上教授、講師、協力スタッフ、先生、学生の皆さん