活動内容

留学生の声

フランスで感じた集中力と意志表現の大切さ

留学期間・研修先
ホテル・グランヴィア大阪 柏木健一さん

ホテル・グランヴィア大阪
柏木健一さん

研修期間・研修店
2007年5月10日〜10月20日
■Le Petit Nice-Passedat (Marseille)
■La Cote Saint Jacques(Paris)

長年の夢フランス留学研修制度がチャンスに

休みの日には勉強のために食べ歩きに

休みの日には勉強のために食べ歩きに

フランスへの留学は以前からずっと考えていましたが、幸運にも会社から日本エスコフィエ協会の留学制度で、渡仏できるチャンスをいただくことができました。フランス語は自分で教室に通ったり、会社でフランス人の先生を呼んでもらったこともありますし、日本エスコフィエ協会の通信教育も受けていましたが、課題提出などで続かなくなり、やっては止めてという感じでした。

観光客の多かったマルセイユ

観光客の多かったマルセイユ


グランヴィアの厨房でも食材や調理方法など簡単なものについてはフランス語で行っていますが、日本では日本人の発音ですから、留学当初はほとんど聞き取れませんでした。 最初の研修地マルセイユでは慣れていなかったこと、地方訛りということもあったと思います。マルセイユの研修先は「ル・プティ・ニース・パセダ」という2つ星のレストラン。 3つ星になるのが近いということで注目を浴びていて、取材も相当ありました。席数は満席で50〜60席くらいです。客層は外国人や旅行者が多いようでした。僕は最初、25〜6歳に思われていたようですが、すぐに向こうのシェフと同じ年だということが分かり驚かれました。 研修生ということで来たわけですから「何でだろう?」と思っていたようですが、配置が空いていれば、すぐ仕事がもらえるようになりました。

一つ認められれば厨房でのチャンスはつかめる

研修先、ラ・コート・サン・ジャックのスタッフたちと

研修先、ラ・コート・サン・ジャックのスタッフたちと

研修時間は朝8時から2時くらい、ランチ後2〜3時間休み、夕方5時か6時に戻り、夜は12時か1時くらいまででした。 日本だったら間を休まず、ひたすら仕事を続けますが、フランスでは仕事にメリハリがありました。法律で週35時間の労働時間が決まっているために時間短縮する必要があるのだと思います。 マルセイユではスタッフは皆、店の近辺に住んでいて、一旦家に戻って休みます。僕も店の近くに部屋を借りてもらい、自転車で30分くらいかけて通っていました。

ラ・コート・サン・ジャックの外観

ラ・コート・サン・ジャックの外観

2軒目の研修先は「ラ・コート・サン・ジャック」というパリから170km程離れた3つ星のレストランで週末は100名の予約が入り、サービスの従業員も70〜80名もいる大きいレストランです。 ここでは慣れてきたということと、土地柄か皆とても親切で早くから重要なポジションをくれたので大変勉強になりました。最初にポワソン、次にヴィヤンドに入って、シェフがいない時には代わりも務めましたが、その間にもポワソンの方からガルニテュールなどの細かい作業があったら呼ばれます。 一つ認められれば、これもあれもお願いと頼まれるようになり、そうなると仕事はハードですが気分的には楽で面白くなってきて、昼に一旦帰っても、早く戻り準備しました。いろいろな場所を経験させてくれ、その上で自分に合う場所を選んでくれましたし、その内にはフランス人の部下も付けてくれて、そういう意味でもここでは、十分力を発揮させてもらえたと思っています。

フランスと日本の違いコンクールにも通じる集中力

シャルキュトリー

シャルキュトリー

20年くらいこの仕事をやって来た人にとっては、フランスでの研修は自身の調理方法の確認になると思います。3つ星レストランでもこれでいいんだと確認できたことが僕の場合は大きかった。なかには斬新なことをしているところもありますが、日本とそれほど違わないと皆さん感じられると思います。 日本とフランスとの違いは休む時はしっかり休み、やる時には集中するところ。時間内に終わらせるためには技術が必要で、本当の能力を問われるわけです。そのための集中力、目の色が全然違う。これはコンクールに通じるものがあります。当然、段取りもとらなくてはいけないし、スピードも必要。日本だと時間内に作業が終わらなくても休みの日に出てきてやりますが、でもそれではだめなわけです。
意志表示をはっきりすることも日本との違い、十代でも自分が思ったことをはっきりシェフに言い、それが正しければシェフも受け入れる。そういう環境がうらやましいと思いました。食材が違うのは、これはもう敵わない。日本で分量どおりに作っても、絶対同じようにはできないと判っていたので、雰囲気を覚えて帰りました。ピジョンなどの素材もフランス流ではなく、ライトに新しいテクニックを入れて日本のお客さんを見て作っていきたいと思っています。
研修中も地方料理を食べに行きましたが、研修が終わってからも日本の友人と研修先に食べに行ったり、シャルキュトリーでパテ、ソーセージを作ったりと充実した留学を送ることができたと感じています。

これからフランス研修にいく方へアドバイス

フランスでは、意志を表さないと厨房でのチャンスも与えられない。まず伝わらなくても話してみる、そのためにもフランス語はやっておいたほうがいいと思います。