活動内容

留学生の声

ジビエの季節を充実体験

留学期間・研修先
ホテルオークラ東京 生方靖史さん

ホテルオークラ東京
生方靖史さん

研修期間・研修店
2007年9月3日〜2008年2月
■Chateau Cordeillan-bages
2007年2ツ星(Pauillac)
■Larivoire
  1ツ星(Lyon)

研修準備は店選びから始まる

現在勤務するホテルオークラ東京の研修制度により、フランス料理研修留学に参加することになりました。1軒目の研修先は、ポイヤックにあるCh液eau Cordeillan-Bagesシャトー コルデイアン・バージュ(ミシュランフランス2007・2ツ星)、ホテル、レストラン業の団体であるルレ・シャトーの加盟店の一つであり、シェフのティエリー・マルクス氏は、現在フランス国内・外を問わず人気のシェフで来日経験も豊富な大の親日家でもあります。
2軒目が、リヨン郊外に在るLarivoireラリヴォワール(ミシュランフランス2007・1ツ星)。1904年開業の歴史あるレストランで、シェフのベルナール・コンスタンタン氏は現在も現役で仕事をしています。以上の2店で研修が決まり、昨年9月3日に渡仏。4日にはフランススタッフ、ジル・ラヴリ氏の案内で、フランス政府給費生としての手続を留学生受入機関EGIDEで済ませ、その後の歓迎食事会には日仏料理協会、フランススタッフ事務局長であるジェラール・ロフモレル氏にも来ていただき、フランスでの日常生活についてのアドバイスを受けました。5日には昼、夜と食べ歩きをし、6日よりいよいよ研修先に移ることになりました。

季節がら多いジビエが良い勉強に

ギ・ラソゼでシェフと

ギ・ラソゼでシェフと

1軒目シャトーコルデイアン・バージュの料理は、新しい料理といった感じで盛り付けはデザイン重視。ソースなどは線を引く程度で仕上げられ、皿が汚れていたり、仕上がりの状態が悪い時はやり直しとなります。仕込みも細かい作業が多く、週末には日曜のランチメニューの仕込みも入ってきますが、このメニューは毎週変わるので楽しみでした。スタッフも多く、3カ月間の研修中も20名ほどで、その中の5人は日本人でした。スタッフの移動は多く、ヘルプや短期間の研修も含めて15人は変わっています。現在、話題のシェフということで、週に1度の割合でメディアの取材が入っていました。
2軒目のラリヴォワールは、クラシックな料理で飾り付けや付け合わせも色合いなどは余り気にせずソースは多め、シェフは何時も「早く出せと」と怒鳴っていました。私がこちらに来たのは12月からでクリスマス、年末、年始には特別メニューが出されました。季節柄ジビエ類も多く使用され、仕込みも大変でしたが良い勉強になりました。ここのスタッフはシェフを含めて7名で運営しており満席になると皆走りまわって仕事をしています。
2軒の研修で共通して言えるのは何しろ掃除が多いこと。それと皆、若い人たちばかりでシャトーコルデイアン・バージュは、ほとんどが20代前半、ラリヴォワールは10代が2名と20代前半で、日本と比較するとかなり低い年齢層です。労働時間に関しては、フランスでは週休2日で週35時間と言われていますが、この労働時間を守るのは難しいようです。どちらもスタッフの皆さんは温かい人達ばかりで、あまり会話のできない私に対しても優しく接してくれました。


寮生活も過ぎれば良い思い出に

2軒とも店の寮で生活し、シャトーコルデイアン・バージュでは公衆電話のある所まで歩いて10分、スーパーまで20分、郵便局まで30分程かかるといった具合でフランスに来てからはよく歩いています。寮の部屋は日本人3人での共同生活で、ワインの空き箱を本棚代わりに使用して自分の居場所を確保していました。ラリヴォワールでは一人部屋ですが、店の3階が寮なので休日以外はレストランの敷地から出ることもありません。部屋にはテレビも無く、明かりは裸電球、ここで正月を迎えるのかと意気消沈していたところ、大晦日にマダムから「仕事が終わったらシャンパンで乾杯するから」と言われ、お客様の席に案内されまして「Bonne Ann仔 (明けましておめでとう)」と皆立ち上がり我々の所まで来てくださりグラスを交わしたことは、いい思い出になっています。
この研修も残りわずかとなりますが仕事、生活においても貴重な体験をすることができました。この経験を生かしホテルオークラ東京及び日本エスコフィエ協会に対しても貢献したいと考えています。今回の研修でお世話になった方々及びスタッフの皆様にもこの書面をお借りしてお礼を申し上げます。

2008年2月
フランス リリュー・ラ・パプにて